こんにちは、てくてくです。
予想外に早かった梅雨明けで、我が家の1年目の宿根草たちはちょっとバテ気味。
雨がずっと続くのとどっちが良いんだろう?と思いつつ、様子を見ています。
今日は、この猛暑の中、意外にも元気だった宿根草・糸シャジンについて書こうと思います。
シャジンと聞くと、園芸に詳しい方は栽培が難しいのでは?と思われるかもしれません。
しかし、この糸シャジンは見た目の繊細さに反して、とても強い宿根草。
ヨーロッパに自生するカンパニュラの仲間です。
猛暑続きの7月現在、元気モリモリで咲いています!
それでは行きましょう。
糸ジャジン基本情報
キキョウ科の耐寒性多年草(暖地の我が家では冬も常緑)
学名:Campanula rotundifolia
原産:ヨーロッパ
花期:初夏~秋
花のサイズ:2㎝程度
株張り: 15~20cm前後
草丈:15~20cm前後(我が家では徒長して40㎝くらい?)
置き場所:暖地では昼過ぎから半日陰が理想
耐寒性:強い
耐暑性:普通
糸シャジンは、別名カンパニュラ ロツンディフォリア、ハーベル(harebell)、スコティッシュブルーベル(Scottish bluebell)とも言うそうです。
糸シャジン=”harebell”?
本題に入る前に、個人的な疑問を少し書かせてください。
数年前、イギリスの湖水地方を旅した時のことです。
ウィンダミアにあるorrest headという丘で、とても可憐な花を見つけ感動しました。
その時の写真がこちらなのですが…
霧雨の中でしっとり咲く糸シャジン!(…と思われる花。)
9月なのにダウンを着るような気温の中、小さく咲く姿を見て感動したんです。
後日、ヒルトップ近くのフットパスでも発見し、割とありふれた草なのかな?と思いました。
現地の図書館で必死に調べて、恐らく”harebell”だろうと推察しました。
”harebell”は”直訳すると、野うさぎの鐘”という意味。
名前まで可愛いし、イギリスらしいネーミングだと思いました。
食器や指ぬきに描かれることもあり、素朴ながら愛されている花なのでしょう。
糸シャジンが描かれたマグカップの商品ページに、興味深いことが書かれていました。(以下抜粋)
Dunoon マグカップ SUFFOLK Dovedale Harebell DNHB1[0.31L]
確かに、現地で惹きこまれる魅力を感じたので、そういった逸話があっても納得です。
しかしですね、この”harebell”。
ネットでは糸シャジン=”harebell”みたいに書いてあるのですが、我が家の糸シャジンはどうも違う気がするんですよね…
湖水地方で見た”harebell”は、もう一回り花が大きかったような。
しかも、うちの糸シャジンは花が上を向いているんです。
カンパニュラの仲間はとても良く似ているし、ネットの写真ではイマイチ見分けがつかないんですよね。
わかる方がおられましたら、ぜひ教えて下さい!
糸シャジン栽培の経過
イギリス旅行の楽しかった思い出と憧れを胸に、昨年の秋、やっと糸シャジンを購入しました。
購入したのは、珍しい宿根草を多く取り扱っているおぎはら植物園さんです。
度々売り切れになっていたり、休業中だったりで、毎日ネットショップを睨みつけていました(笑)
植える時に気を付けたのは、現地で見た環境にできるだけ近づけてあげること。
現地では、風が強い&日当たりのいい場所に自生していました
また、夏は日本ほど暑くないと思われるので、耐暑性はちょっと心配。
ということで、おぎはら植物園さんの情報をもとに、「昼過ぎから半日陰になる」場所を探し、東の庭にあるモミジの株元に植えました。
さらに、水はけを良くするために盛り土をしています。
葉っぱも小さくて大丈夫か?と思った記憶が。
しかし、春先には徐々に草丈が上がり始めました。
ところが、5月には隣のヤマアジサイとカレックスの生育に押されて、ヒョロヒョロと徒長してしまいました。
カレックスがこんなに大きくなるとは!
これはまずいと感じ、梅雨前に草丈の半分ほど切り戻ししました。
切り口から白い液が出るので、肌の弱い方は注意してくださいね
花の大和さんというネットショップには、「蒸れに弱いので梅雨前に株元から刈り戻すと新芽が吹く」とありました。
来年は株元から切り戻したいと思います。
ヤマアジサイは花が終わるまで待って枝を整理し、カレックスは泣く泣く刈込みを行いました。
風通し・日当たりが良くなったからか、糸シャジンも元気になり6月半ばに花が咲きました!
ここで、最初にお話しした、「あれ?これ糸シャジンなのか?」という疑問が出てきたわけです。
そんな疑問をよそに、どんどん花数は増え、小さな花ながら星屑を散りばめたような賑やかな場所になりました。
糸シャジンは淡い紫なので、爽やかで涼し気な印象があり、7月の暑さを和らげてくれるような気がします。
意外と目立つようで、これはなんの花ですか?と聞かれることも。
この猛暑で元気なら、このまま夏も乗り越えてくれるだろう!と安心しています。
切り花としての実力は?
外での花持ちは、正直分かりません。
花後はクチャっと花弁が残っていますが、花そのものが小さいので気にならないです。
花後の切り戻しも兼ねて、花を室内で飾ってみることに。
小瓶や備前焼とか似合いそう、と思いながら手持ちのミニグラスへ。
エアコンのない玄関へ置いていましたが、翌日もピンピンしてました。
散るどころか、花首がちょっと上向きになってました。
水揚げもなかなか良いということがわかりました。
ガーデニング歴2年生が考える、糸シャジンの栽培難易度と魅力
最後に、糸シャジンのお手入れ難易度をお伝えすると、比較的簡単な部類だと感じました。
というのも、梅雨前に切り戻しただけで、後は水やりとオルトランを撒く程度。
植える場所さえ気を付ければ、意外と簡単に咲いてくれるのではないでしょうか。
害虫被害も今のところなく、蜜を吸う小さな蝶以外は見たことがありません。
反省点は、周りの植物と近すぎる場所に植えてしまったこと。
徒長してしまったので、もう少し日当たりのいい場所でもイケるのではないかと考えています。
育ててみて感じた魅力は、イングリッシュガーデン、山野草の庭、雑木の庭、和風の庭…どんなテイストでも似合いそうなこと。
また、株自体が小さいので、「もう植え場所ないけど、なんか植えたいんだよな~」とか思う方には、とってもおススメです。
小さな草花と混じりあって咲く姿が素敵だと感じたので、増やしてあちこちに植えたいです。
白花の糸シャジンもあり気になるのですが、2年目にして既に植え場所が残っていない我が庭…
また変化があれば、当ブログでご報告させていただきます。
それではまた明日。
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